胸部外科医の散歩道
定年を迎える呼吸器外科医の心配事
星 永進
1
1埼玉県立循環器・呼吸器病センター
pp.218
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu72_218
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あと1年少々で定年を迎える歳になりました.医師になって39年になります.昭和56年の秋,卒後2年目で初めて気胸手術を執刀させてもらいました.当時の気胸の手術経路は腋窩開胸が一般的でした.肺尖部に病変がある場合は問題なかったのですが,縦隔側や下葉に病変がある場合は苦労した覚えがあります.現在では気胸手術はほぼ100%胸腔鏡下で行われているので,全肺野の観察・処置が可能で胸腔鏡手術はとても有用と思われます.卒後2年目で肺腫瘍の肺葉切除を執刀させてもらいました.原発性肺癌との臨床診断でしたが,最終的には直腸癌の肺転移の患者さんでした.その時は後側方開胸でのアプローチでした.それ以降私は30数年間,開胸手術を主体に手術をしてきました.
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