特集 スペシャリストが伝えたい消化器の症状マネジメント
Ⅱ．患者さんからこう言われたら？ ～腹部編～
おなかが痛い⑤ ～上部消化管出血～
白井 祝子
1
1脳神経疾患研究所附属総合南東北病院 看護部/がん看護専門看護師
pp.491-494
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_491
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事例
70代，男性．現在は定年退職している．
患者は下血を自覚し，近医を受診した．同院で下部消化管内視鏡検査を施行し，S状結腸がんと診断され，総合病院を紹介された．紹介された総合病院で実施された精査では肝転移を指摘された．患者はS状結腸切除術および肝部分切除を施行され，術後薬物療法としてmFOLFOX6＋BVが開始された．
11クール目実施予定の日，患者はがん薬物療法実施前，看護師に対して腹痛を訴えた．看護師が詳しく話を聞くと，患者は「これまでも時折腹痛がみられることはあったが，昨夜は眠れないほどの痛みだった」と話した．
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