特集1 いまはこうする がん看護 ~サポーティブケア~
【支持療法】
放射線皮膚炎 ~「塗る・貼る」の新しい考え方~
祖父江 由紀子
1
Yukiko SOFUE
1
1東邦大学医療センター大森病院看護部/がん看護専門看護師
pp.21-23
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_21
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放射線皮膚炎のメカニズム
がんに対する治療として世界的に行われている「外照射」は,患者の外側から放射線を照射する.必然的に皮膚を透過するので,程度の差はあるが照射による皮膚炎が生じる.近年,病巣に線量を集中できる高精度放射線治療が行えるようになったことで皮膚への照射線量が少なくなり,放射線皮膚炎の発生は頻度が減少し症状は軽減している.しかし,外照射を受ける患者のほとんどは放射線皮膚炎を経験し,乳がんや頭頸部がんなど,とくに体表面に近い病変へ多くの線量を照射する場合はシビアな症状が出現する.
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