特集 生活の視点で読み解く! 今日の緩和ケア ~患者になにが起こっているのか~
Ⅳ 皮膚の恒常性を保つ
浮腫のケア
熊谷 靖代
1
1野村訪問看護ステーション/がん看護専門看護師・リンパ浮腫療法士
pp.463-465
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_463
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緩和ケア領域において浮腫は,PPI (palliative prognostic index)の指標の1つであり,終末期にあるがん患者の50%以上が体験する症状である.浮腫により患者は,皮膚の張り感や疼痛などの症状や,日常生活での活動に支障をきたすこと,ボディイメージの変容から死が間近に迫っているという不安を感じることなどさまざまな影響を受けるため,適切な対応が求められる.また,治療の過程でリンパ節郭清術後に生じるリンパ浮腫や,ドセタキセル(DTX)などのように薬剤性浮腫が発症することもあるため,浮腫に対して治療中からの継続的なアセスメントとケアが必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020