運動器疾患の画像診断
MRI診断 関節軟骨の評価 MRI T2マッピングによる関節軟骨変性の三次元定量的評価
塩見 俊行
1
,
西井 孝
,
田村 理
,
中田 研
,
前 達雄
,
吉川 秀樹
1大阪労災病院 整形外科
キーワード:
画像強調
,
関節軟骨
,
コンピュータ画像処理
,
MRI
,
膝関節
,
脛側半月
,
三次元イメージング
Keyword:
Cartilage, Articular
,
Image Enhancement
,
Image Processing, Computer-Assisted
,
Menisci, Tibial
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Knee Joint
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.74-80
発行日 2012年10月25日
Published Date 2012/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013043383
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大腿骨顆部全体のT2マッピング三次元再構築手法を開発し、まず健常膝のT2マッピング分布評価を行ったうえで、骨軟骨損傷例ではどのように観察されるのかを、関節鏡所見と対比しつつ検討した(以下;検討1)。また、圧迫下軟骨T2マッピングによって関節軟骨の力学的環境評価が可能であるかをブタ膝関節モデルで検討した(以下;検討2)。検討1の結果、軟骨損傷例のT2マッピング三次元再構築像は、正常な軟骨T2マッピング分布の中に、顆間部よりやや外側寄りに局所的なT2値高値を示すものの厚みは周囲の軟骨と差のない領域が明瞭に描出され、関節鏡では同部位に皮弁状の軟骨損傷領域を認めた。検討2の結果、圧迫下軟骨T2マッピングは変性・再生軟骨の非侵襲的な力学特性評価法になりうることが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2012