慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか?
骨髄腫診療の医療費 日本版NICEは必要か?
阿部 有
1
,
鈴木 憲史
1日本赤十字社医療センター 血液内科
キーワード:
医療費
,
骨髄腫-多発性
,
費用効果分析
,
イギリス
,
日本
Keyword:
Health Expenditures
,
United Kingdom
,
Japan
,
Multiple Myeloma
pp.959-964
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361097
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日本の医療費は過去最高を更新し続けており,なかでも調剤費の伸びが顕著であることから,高額な新薬を中心として費用対効果の考え方が議論されている.費用対効果は質調整生存年(QALY)をもとにした増分費用効果比(ICER)により評価することが多い.英国で医療技術評価をするNICEでは3万ポンド/QALYをICERの閾値として新薬の推奨度を判断しており,lenalidomideやbortezomibは治療期間や奏効により給付に制限が設けられている.本邦でも2016年に医療技術評価の試行的導入が始まっており,今後は費用対効果を踏まえた治療計画の立案が重要となってくるだろう.
©Nankodo Co., Ltd., 2017