肝臓を診る-肝臓病のキモ
肝臓の構造と機能 解剖と生理のおさらい
名越 澄子
1
1埼玉医科大学総合医療センター 消化器・肝臓内科
キーワード:
局所解剖学
,
肝臓
,
肝機能検査
,
肝動脈
,
脂質代謝
,
胆汁
,
門脈
,
肝細胞
,
糖代謝
Keyword:
Bile
,
Anatomy, Regional
,
Hepatic Artery
,
Liver
,
Liver Function Tests
,
Portal Vein
,
Hepatocytes
,
Carbohydrate Metabolism
,
Lipid Metabolism
pp.1075-1077
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017264363
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肝臓は門脈と肝動脈の二重血行支配である.肝細胞にはミトコンドリア,小胞体,リボソームなどの細胞内小器官が豊富に存在する.肝類洞壁細胞には,類洞内皮細胞,Kupffer細胞,ピット細胞,星細胞がある.肝細胞は,糖・アミノ酸・脂質代謝に中心的な役割を果たしている.肝細胞は,アルブミンや凝固因子など血漿蛋白の多くを合成している.肝細胞は,一次胆汁酸を生成し,ビリルビンをグルクロン酸抱合して胆汁中に排泄している.肝臓は,生体防御機構の要であり,アンモニアを処理する尿素サイクルを有する唯一の臓器である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017