増え続けるアレルギー疾患-内科医にできる対策と治療
アナフィラキシーガイドライン 内科医の立場から
中村 陽一
1
1横浜市立みなと赤十字病院 アレルギーセンター
キーワード:
アナフィラキシー
,
Epinephrine
,
過敏症-食品性
,
鑑別診断
,
過敏症-薬物
,
診療ガイドライン
,
内科医
Keyword:
Anaphylaxis
,
Drug Hypersensitivity
,
Diagnosis, Differential
,
Food Hypersensitivity
,
Epinephrine
,
Practice Guidelines as Topic
pp.1031-1037
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017097351
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2014年に日本アレルギー学会より「アナフィラキシーガイドライン」が発行された.アナフィラキシーとは「アレルゲンなどの侵入により,複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され,生命に危機を与えうる過敏反応」であり,アレルゲンの可能性がある物質の摂取や曝露の後に,皮膚/粘膜症状に加えて,呼吸器症状,血圧低下による症状,持続する消化器症状のうち少なくとも一つが合併する場合にアナフィラキシーを疑う.誘因として,食物,薬物(抗菌薬やNSAIDsなど),手術関連,ラテックス,ハチ毒などがある.初期対応の要は,adrenaline筋注,酸素吸入,補液であり,再発予防のためには,専門医による誘因の確定と回避およびアドレナリン自己注射の携帯が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2016