肺高血圧症-初期診断・治療・管理のすべて 各肺高血圧症の診断・治療・予後
[3群]肺疾患に伴う肺高血圧症
守尾 嘉晃
1
,
堤 建男
,
栗山 祥子
,
長岡 鉄太郎
1順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器内科
キーワード:
心エコー図
,
心臓カテーテル法
,
鑑別診断
,
肺高血圧症
,
肺疾患
,
重症度指標
,
Sildenafil
,
早期診断
,
肺疾患-慢性閉塞性
,
肺線維症-特発性
Keyword:
Sildenafil Citrate
,
Echocardiography
,
Diagnosis, Differential
,
Cardiac Catheterization
,
Hypertension, Pulmonary
,
Lung Diseases
,
Severity of Illness Index
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
,
Early Diagnosis
,
Idiopathic Pulmonary Fibrosis
pp.429-436
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187520
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肺疾患に伴う肺高血圧症(PH)は,全経過中に発症しうる合併症で,臨床的に重要な病態である.肺疾患に伴うPHの合併頻度は,肺疾患や肺血行動態の重症度によって異なる.換気障害が経時的に安定し有意なほかの併存疾患がない症例で,呼吸困難や肺拡散能力の悪化が認められた場合,肺疾患に伴うPHの存在を考える必要がある.肺疾患に伴うPHのスクリーニングや早期診断には経胸壁心エコー,確定診断には右心カテーテル検査(RHC)を行う.肺疾患に伴うPHの治療は,肺機能障害とPHの重症度で分類された各群の推奨指針に区分される.肺疾患に伴うPHの長期治療管理では,肺疾患の進行に伴う呼吸不全の悪化を見落としてはならない.
©Nankodo Co., Ltd., 2016