ここまで進んだ! びまん性肺疾患の診断と治療 びまん性肺疾患の分類と診断
呼吸機能検査
小松 茂
1
,
小倉 高志
1神奈川県立循環器呼吸器病センター 呼吸器内科
キーワード:
オシロメトリック法
,
呼吸機能検査
,
肺拡散能力
,
肺活量
,
スパイロメトリー
,
肺気量測定
,
肺コンプライアンス
,
重症度指標
,
肺炎-間質性
,
呼吸抵抗
Keyword:
Lung Compliance
,
Lung Volume Measurements
,
Oscillometry
,
Pulmonary Diffusing Capacity
,
Severity of Illness Index
,
Spirometry
,
Respiratory Function Tests
,
Vital Capacity
,
Lung Diseases, Interstitial
pp.199-202
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016110034
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びまん性肺疾患は非常に多彩な疾患群を含む概念である.また,びまん性肺疾患は呼吸機能検査で診断される疾患でもない.しかし,びまん性肺疾患とりわけ間質性肺炎では,疾患の重症度,経過中の進行度,治療開始のタイミングと治療効果判定,予後予測などの評価に呼吸機能検査はきわめて有用な検査である.間質性肺炎の呼吸機能検査では,肺気量の指標はすべて低下し,スパイロメトリーでは肺活量の低下で表される拘束性換気障害を示す.肺拡散能の低下も間質性肺炎の特徴であり,これは肺容積の減少より早く認められる.気腫合併肺線維症(CPFE)のように,合併する気腫のため,肺気量は保たれていても肺拡散能は早期より低下がみられる場合もあり,呼吸機能検査は常に臨床症状や画像の推移とあわせて総合的に病状を判断する指標とする必要がある.
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