いま知っておきたい! 内科最新トピックス (第9章)内分泌
高血圧患者がみんな本態性高血圧なわけがない!
杉澤 千穂
1
,
大村 昌夫
,
齋藤 淳
,
鶴谷 悠也
,
西川 哲男
1労働者健康福祉機構横浜労災病院 内分泌糖尿病センター
キーワード:
Cushing症候群
,
褐色細胞腫
,
高アルドステロン症
,
高血圧
,
高血圧-腎血管性
Keyword:
Cushing Syndrome
,
Hyperaldosteronism
,
Hypertension
,
Hypertension, Renovascular
,
Pheochromocytoma
pp.1174-1178
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044861
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高血圧患者は約4,300万人で,国民の約半数が罹患している.高血圧患者に占める二次性高血圧の頻度は10%以上と考えられる.二次性高血圧は,多剤の降圧薬を要する難治性高血圧を呈し,臓器合併症が進行してから気付かれるケースがまれではない.主な二次性高血圧の原因疾患として,原発性アルドステロン症,睡眠時無呼吸症候群,腎実質性高血圧,腎血管性高血圧,薬剤誘発性高血圧,Cushing症候群,褐色細胞腫・パラガングリオーマがあげられる.二次性高血圧は,原因を特定することで高血圧の治癒が期待できる.積極的な二次性高血圧のスクリーニングと早期診断治療が予後改善につながる.
©Nankodo Co., Ltd., 2015