いま知っておきたい! 内科最新トピックス (第5章)感染症
成人の麻疹・風疹にどう対応するか
國松 淳和
1
1国立国際医療研究センター病院 総合診療科
キーワード:
鑑別診断
,
風疹
,
麻疹
,
アポトーシス
,
リンパ球計数
,
病態生理
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Measles
,
Rubella
,
Apoptosis
,
Lymphocyte Count
pp.1097-1101
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044842
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麻疹・風疹を診断するとき,流行状況がわかっていない時期での診断は困難をきわめるが,診断のためにあらゆる思い込みを捨てることが必要になってくる.麻疹・風疹ともに皮疹は顔面から始まるが,拡大・消褪のスピードが異なる.麻疹感染ではウイルス侵入に際し末梢血リンパ球数は減少し,一過性の免疫抑制状態となる.一方,風疹では末梢血リンパ球は,時期にもよるが異型リンパ球出現を伴いながら割合としては増加する.感染予防対策は,行政単位の政策や病院単位の感染管理の内容が重要だが,流行のindex case(発端患者)を拾い上げるのは臨床医である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015