すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に
一般内科におけるHIV感染症診療 見逃さず,かつ長くみる
鈴木 清澄
1
,
上原 由紀
,
内藤 俊夫
1順天堂大学 医学部総合診療科
キーワード:
HIV Infection
,
鑑別診断
,
性感染症-ウイルス性
,
内科学
,
地域社会ネットワーク
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Internal Medicine
,
Sexually Transmitted Diseases, Viral
,
HIV Infections
,
Community Networks
pp.743-746
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024541
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HIV感染症の早期発見・早期診断のポイントは,まず本疾患を鑑別にあげ,疑うことである.原因不明の伝染性単核球症,無菌性髄膜炎,インフルエンザ様症状を認めた際には,急性HIV感染症を疑い,積極的にHIV検査を行う.性感染症と診断した,あるいは,既往が認められる患者を診療した際には,HIV感染症の合併を疑い,積極的にHIV検査を勧めることが重要である.HIV感染症を早期診断し抗HIV療法(ART)を行うことにより,予後の改善,感染拡大防止につながることが大規模臨床試験で示されている.ARTの進歩によりHIV感染者の生命予後は大きく改善したが,一方で,患者層の高齢化や非AIDS合併症の管理などの問題が増えつつあり,一般内科医と専門医の連携が重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015