実践!頭痛診療-頭痛に悩む患者をどう診てどう治す?
片頭痛のこれからの治療
今井 昇
1
1静岡赤十字病院 神経内科
キーワード:
Calcitonin Gene-Related Peptide
,
経皮的電気刺激
,
片頭痛
,
ランダム化比較試験
,
磁界療法
,
Lasmiditan
Keyword:
Transcutaneous Electric Nerve Stimulation
,
Migraine Disorders
,
Calcitonin Gene-Related Peptide
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Magnetic Field Therapy
,
2,4,6-trifluoro-N-(6-((1-methylpiperidin-4-yl)carbonyl)pyridin-2yl)benzamide
pp.819-822
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015211937
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片頭痛予防薬として,現在もっとも期待されているのは抗CGRPモノクローナル抗体である.LY2951742とALD403は二重盲検試験で有効性が示された.本邦ではAMG334の臨床試験が予定されており,早期の臨床応用が望まれる.電気刺激療法では,経皮的に三叉神経第1枝の分枝である眼窩上神経を刺激する「Cefaly」が二重盲検シャム対象ランダム化試験で片頭痛予防効果を認め,FDAで承認されている.単一パルス経皮的磁気刺激療法(sTMS)は,片頭痛の急性期療法として二重盲検試験で有効性を認めている.急性期治療薬では,従来のトリプタンに比べ血管収縮による副作用がない,選択的5-HT1F作動薬であるlasmiditan速溶錠の第II相試験が行われ,良好な結果が得られている.
©Nankodo Co., Ltd., 2015