一般内科診療で役立つうつ病の知識-こころの問題にどう対処するか
知っておくと役立つうつ病の診察と評価
宮岡 等
1
,
滝澤 毅矢
,
鈴木 静子
1北里大学 医学部精神科
キーワード:
医療関係者の態度
,
うつ病
,
共感
,
病歴聴取
,
受容(心理学)
,
自己報告式質問調査
,
傾聴
Keyword:
Attitude of Health Personnel
,
Depressive Disorder
,
Empathy
,
Medical History Taking
,
Self Report
pp.187-190
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015095418
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うつ病診療では,うつ病以外の精神疾患の知識をもち,鑑別や合併を検討する.ICDやDSMなどの診断基準は,記載どおりに厳密に用いる.自記式質問票,評価尺度や投影法による心理検査は,内科医のうつ病診療では有用でないと考えたほうがよい.面接で重要なのは「傾聴,受容,共感」である.「重症度が中等症以下のうつ病では,抗うつ薬はプラセボと比べ効果にあまり差がない」ことと「うつ病が中等症以上であれば精神科医に紹介したほうがよい」ことを考え合わせると,内科医のうつ病治療における抗うつ薬の必要性は慎重に検討する必要がある.
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