貧血 実臨床に役立つ診療のポイントと最新の知見 貧血の治療のポイント
経口薬による巨赤芽球性貧血
内田 秀夫
1
1東京電力病院 内科
キーワード:
Vitamin B12
,
ビタミンB12欠乏症
,
筋肉内注射
,
腸管吸収
,
経口投与
,
貧血-巨赤芽球性
,
葉酸欠乏症
Keyword:
Administration, Oral
,
Anemia, Megaloblastic
,
Folic Acid Deficiency
,
Intestinal Absorption
,
Injections, Intramuscular
,
Vitamin B 12
,
Vitamin B 12 Deficiency
pp.263-265
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013260822
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巨赤芽球性貧血は,ビタミンB12(VB12)または葉酸の欠乏による貧血である.VB12の吸収機構は複雑であり,内因子の欠乏による悪性貧血の治療にはVB12の筋肉内投与が必要であるとされてきた.一方,高用量のVB12を経口投与すると,わずかながら吸収されることが1950年代からわかっていた.このため約15年前から悪性貧血の患者を対象に,VB12の経口と筋肉の投与経路別の有用性を比較する臨床研究が散発的に報告されるようになり,経口投与は筋肉内投与と同等の効果が得られることが判明した.
©Nankodo Co., Ltd., 2013