貧血 実臨床に役立つ診療のポイントと最新の知見
貧血診療のキホン
猪口 孝一
1
1日本医科大学 血液内科
キーワード:
血球計数
,
鑑別診断
,
貧血
,
貧血-大赤血球性
,
貧血-溶血性
,
輸血
,
貧血-正球性
Keyword:
Anemia, Hemolytic
,
Anemia, Macrocytic
,
Anemia
,
Blood Cell Count
,
Blood Transfusion
,
Diagnosis, Differential
pp.213-218
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013260813
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貧血とは「正常範囲を超えた血液単位あたりのHb量の減少」である.網状赤血球は新しい赤血球であり,骨髄内赤血球造血の活動性の指標となる.したがって,網状赤血球数は骨髄での赤血球造血の反応性を示す指標となる.貧血が疑われれば,血算でHbの低下を確認し,赤血球の大きさ(MCV)から鑑別を進めていくのが一般的診断プロセスである.溶血が疑われる場合,LDH高値,関接ビリルビン値上昇,ならびに網状赤血球数が増加する.溶血性貧血は多数の疾患が含まれるため,まず先天性か後天性かを判別し,さらに赤血球内の要因によるものか赤血球外の原因かを判別する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013