寛解を目指す膠原病診療
血管炎の新しい分類と名称:CHCC2012
尾崎 承一
1
1聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
キーワード:
血管炎
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分類
,
名前
,
用語法
Keyword:
Classification
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Terminology as Topic
,
Names
,
Vasculitis
pp.13-19
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013227256
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新たな血管炎の分類と名称が約20年ぶりに提唱された.以前のChapel Hill Consensus Conference(CHCC)1994では,10の原発性血管炎が罹患血管サイズに基づいて3つのカテゴリー(大型血管炎,中型血管炎,小型血管炎)に分類されていた.CHCC1994は病因との関連もあり臨床的に利用しやすかったが,包含される疾患数が限られ,人名を冠した疾患名を多数含んでいた.新たに発表されたCHCC2012では,26疾患を超える原発性および続発性血管炎が,7つのカテゴリー(大型血管炎,中型血管炎,小型血管炎,variable vessel vasculitis,single organ vasculitis,vasculitis associated with systemic disease,vasculitis associated with probable etiology)に分類された.CHCC2012の分類の基盤にも罹患血管サイズがあり,それに加えて病因,病態,病理像が組み込まれており,臨床面ではよりいっそう利用しやすくなったといえる.CHCC2012の特徴の一つは,続発性血管炎を含めてより多くの血管炎を内包できる余地をもたせた点であり,今後の臨床面での評価が期待される.
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