消化器領域における診断内視鏡-モダリティの進歩とその活用法 診断内視鏡のトピックス
光線力学診断(PDD)の可能性
中村 哲也
1
,
生沼 健司
,
寺野 彰
1獨協医科大学医療情報センター
キーワード:
胃腫瘍
,
蛍光分析
,
光化学療法
,
光増感剤
,
Talaporfin
,
半導体レーザー
,
画素値
,
電荷結合素子
,
電子内視鏡
Keyword:
Fluorometry
,
Photochemotherapy
,
Stomach Neoplasms
,
Photosensitizing Agents
,
Lasers, Semiconductor
,
Talaporfin
pp.504-508
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013167600
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光線力学診断(PDD)とは,腫瘍親和性光感受性物質(PS)を取り込んだ腫瘍に対して青紫色レーザーを照射し腫瘍が発する赤い蛍光を観察する診断法である.光線力学治療(PDT)とは,PSのもつ腫瘍組織や新生血管への特異的な集積性と近赤外域レーザーを用いて,腫瘍や新生血管を化学的なメカニズムで選択的に壊死させる安全な治療である.原色フィルターを用いた同時方式の電子内視鏡は,レーザー光との相性がよい.PDDおよびPDTが可能な新しい高画素拡大電子内視鏡を開発し,薬事承認を得た.高価な蛍光診断装置を用いずに,胃がんに対する鮮明なPDDを行うことが可能になった.
©Nankodo Co., Ltd., 2013