今、認知症にどう向き合うか
《認知症各論・治療》血管性認知症
山崎 貴史
1
,
長田 乾
1秋田県立脳血管研究センター 神経内科学研究部
キーワード:
鑑別診断
,
認知症-血管性
,
脳循環
,
脳梗塞
,
脳出血
,
分類
Keyword:
Cerebrovascular Circulation
,
Diagnosis, Differential
,
Classification
,
Dementia, Vascular
,
Brain Infarction
,
Intracranial Hemorrhages
pp.788-795
発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012211099
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●血管性認知症は、脳血管障害に起因する認知症の総称で、臨床的に認知症が存在し、臨床像や画像所見から脳血管障害の存在を確認され、両者のあいだに因果関係が存在するものと定義される。●最新の診断基準では認知機能低下を、(1)遂行機能・注意、(2)記憶、(3)言語、(4)視空間機能の4つの機能のうち2つ以上の障害と定義している。●認知機能低下は認めるものの日常生活が自立し認知症にいたらない病態を血管性軽度認知障害(VaMCI)と定義している。●VaDにみられる脳血管反応性の障害は脳血管麻痺に近い病態を反映し、脳血流の比較ではアルツハイマー病(AD)では側頭葉や頭頂葉で低灌流が認められるのに対して、VaDでは前頭葉や前部帯状回で血流が低下することが報告されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2012