気管支喘息包囲網-喘息死ゼロへ向けた最後の10年へ
トピックス 自然免疫と気管支喘息
玉利 真由美
1
,
冨田 かおり
,
広田 朝光
1理化学研究所ゲノム医科学研究センター 呼吸器疾患研究チーム
キーワード:
Lipopolysaccharides
,
加齢
,
好塩基球
,
喘息
,
自然免疫
,
ノックアウトマウス
,
Dermatophagoides Allergen
,
獲得免疫
,
ゲノムワイド関連解析
,
Thymic Stromal Lymphopoietin
,
Interleukin 33
Keyword:
Interleukin-33
,
Aging
,
Asthma
,
Basophils
,
Immunity, Innate
,
Lipopolysaccharides
,
Mice, Knockout
,
Antigens, Dermatophagoides
,
Genome-Wide Association Study
,
Adaptive Immunity
,
Thymic Stromal Lymphopoietin
pp.485-488
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011320551
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●気管支喘息は、遺伝要因と環境要因とが複雑に関与して引き起こされる炎症性疾患である。●近年、免疫学の進歩により、自然免疫、粘膜免疫機構の解明が進み、上皮細胞、樹状細胞、好塩基球などにおける自然免疫応答が獲得免疫(アレルギー感作)への橋渡しやアレルギー炎症に重要な役割を果たすことが明らかとなってきた。●一方、ゲノム解析技術が進歩し、さまざまな疾患で遺伝要因の解析が進んでいる。●気管支喘息や好酸球性疾患のGWASで同定された疾患関連領域に、自然免疫で重要な役割を果たすTSLPやIL-33などが含まれていることが報告されている。●環境と遺伝要因とが共同して発症に関与する機構が、遺伝子多型・分子レベルで明らかになりつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011