変わりゆくパーキンソン病診療 早期診断から進行期患者の治療まで
パーキンソン病を診断する 外来でもっとも注意すべき鑑別疾患 薬剤性パーキンソニズム
内海 裕也
1
,
石村 洋平
,
赫 寛雄
1東京医科大学附属病院 神経内科
キーワード:
Cholinergic Antagonists
,
鑑別診断
,
Dopamine Agonists
,
Dopamine Antagonists
,
病勢悪化
,
パーキンソニズム
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Cholinergic Antagonists
,
Disease Progression
,
Dopamine Agonists
,
Dopamine Antagonists
,
Parkinsonian Disorders
pp.808-812
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011189953
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・数ヵ月の単位で動作・歩行障害が進展する患者に遭遇したら、薬剤性パーキンソニズムを考慮し、ドパミン拮抗作用を有する薬剤服用歴を探索しなければならない。・抗精神病薬、抗うつ薬はそのドパミン拮抗作用に留意して専門家が使用することが一般的であるが、制吐薬、胃腸機能調整薬、降圧薬など一般に広く使用される薬剤にドパミン拮抗作用があって、比較的高率に薬剤性パーキンソニズムを惹起しうることが見過ごされることがあるので注意が必要である。・薬剤性パーキンソニズムは、パーキンソン病に比較して静止時振戦が目立つことなく、姿勢時振戦や動作時振戦のことが多いか認められないことがある。さらに症状は同時に両側に出現して左右差は目立たないことが多い。
©Nankodo Co., Ltd., 2011