胆膵疾患診療の最前線 難治疾患のよりよいマネジメントのために
胆膵疾患のマネジメント-胆膵癌を見据えて 胆嚢ポリープ・胆嚢腺筋腫症
土屋 貴愛
1
,
糸井 隆夫
,
祖父尼 淳
,
糸川 文英
,
辻 修二郎
,
森安 史典
1東京医科大学 消化器内科
キーワード:
鑑別診断
,
超音波診断
,
胆嚢腫瘍
,
発生率
,
ポリープ
,
組織診
,
胆嚢腺筋腫症
,
腹部CT
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Gallbladder Neoplasms
,
Polyps
,
Ultrasonography
,
Incidence
pp.424-431
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011130047
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・胆嚢ポリープの大部分はコレステロールポリープである。・胆嚢ポリープの鑑別すべき病変として、コレステロールポリープ、炎症性ポリープ、過形成性ポリープ、胆嚢腺筋腫症などの非腫瘍性病変と、腺腫、癌などの腫瘍性病変がある。・胆嚢ポリープのうち10mmを超えるもの、内部エコーが低エコーを呈するもの、広基性のもの、短期間のうちに増大傾向を有するものは腫瘍性(癌または腺腫)を考慮する。・胆嚢腺筋腫症は病理学的にRASおよび周囲の平滑筋細胞の壁内増生による胆嚢壁の肥厚を主体とする病変である。・胆嚢腺筋腫症の診断には、壁肥厚とRASを画像所見で捉えることが重要である。・RASを認めても胆嚢粘膜面の不整がある場合は、癌の合併も考慮する。
©Nankodo Co., Ltd., 2011