新時代の不整脈診療 突然死をいかにして防ぐか
不整脈診断の進め方 考慮すべきポイント 心臓電気生理検査(EPS)の意義について知る
佐藤 実
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1国立病院機構西札幌病院 循環器内科
キーワード:
徐脈
,
心電図
,
頻拍
,
突然死-心臓
,
心臓電気生理学的検査
Keyword:
Bradycardia
,
Electrocardiography
,
Tachycardia
,
Death, Sudden, Cardiac
,
Electrophysiologic Techniques, Cardiac
pp.487-493
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289956
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心臓突然死の多くは不整脈死であり、その原因は洞不全症候群や房室ブロックなどの徐脈性不整脈と、心室頻拍や心室細動などの心室性頻脈性不整脈に分けられる。洞不全症候群はオーバードライブ抑制試験、房室ブロックはHis束心電図記録により、ブロック部位を診断することが可能である。副伝導路の順行性有効不応期が短いWPW症候群は、突然死のハイリスクとされ、カテーテルアブレーションが有効である。基礎心疾患を有する例は、リエントリー性心室性不整脈を生じることが多いため、EPSで不整脈基盤を評価することが可能である。Brugada症候群は、心臓電気生理検査(EPS)で多形性心室頻拍や心室細動が誘発されることが多いが、突然死の予知に関する評価は一定していない。
©Nankodo Co., Ltd., 2008