腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 血液 急性骨髄性白血病
坂巻 壽
1
1東京都立駒込病院 血液内科
キーワード:
白血病-急性骨髄性
,
分子生物学
,
EBM
,
寛解導入
,
造血幹細胞移植
,
細胞遺伝学的分析
Keyword:
Molecular Biology
,
Remission Induction
,
Leukemia, Myeloid, Acute
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Evidence-Based Medicine
,
Cytogenetic Analysis
pp.1284-1290
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061423
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
急性骨髄性白血病(AML)の分類は、FAB分類からWHO分類へと移行しつつある。AMLの診断には依然として形態・細胞化学検査が重要であるが、免疫学的検査、染色体検査、分子遺伝学的検査の重要性が高まっている。治療は寛解導入療法に引き続き寛解後療法が行われていて、さまざまな工夫と治療研究がなされてきて、エビデンスの積み重ねがなされているものの、まだ満足すべき治療成績が得られているとはいえない。同種造血幹細胞移植も重要な治療オプションであり、若年者で予後良好群以外には、HLA一致同胞ドナーが得られる場合に第一寛解期での移植が勧められる。化学療法についても移植療法についても、まだまだ解決すべき課題が残されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007