腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 腎・泌尿器 腎臓癌
執印 太郎
1
1高知大学 泌尿器科学教室
キーワード:
癌腫
,
膨大細胞腫
,
腫瘍進行度
,
リンパ行性転移
,
腎細胞癌
,
腎臓切除
,
性因子
,
塞栓術
,
Bevacizumab
,
Sorafenib
,
Sunitinib
,
マイクロ波凝固療法
,
ラジオ波焼灼術
Keyword:
Bevacizumab
,
Carcinoma
,
Carcinoma, Renal Cell
,
Embolization, Therapeutic
,
Lymphatic Metastasis
,
Nephrectomy
,
Neoplasm Staging
,
Sex Factors
,
Adenoma, Oxyphilic
,
Sorafenib
,
Sunitinib
pp.1220-1228
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061414
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腎臓癌は50歳以後に多い悪性腫瘍で、国内に約1万例の発症があり六つの病理型に分類される。主なものは淡明細胞型腎癌、乳頭型腎癌であり、90%を占める。近年は他疾患の画像検査や、健診で発見される腫瘍径の小さい偶発癌が多く、ほとんどは無症状である。しかし、依然として血尿や転移で発見される進行癌が20~30%存在する。治療法としては主に外科的な切除が行われる。進行癌に対してはインターフェロンやIL-2によるサイトカイン療法が行われるが、今後は分子標的治療薬による抗血管新生因子療法が主流になると考えられる。Stage IIまでの腎臓癌の5年生存率は比較的よいが、転移をもつ進行癌では30%程度と非常にわるい。
©Nankodo Co., Ltd., 2007