腫瘍内科診療データファイル
疾患からみる各種癌の診断・治療 消化管 小腸腫瘍
中村 昌太郎
1
,
飯田 三雄
1九州大学 大学院病態機能内科学
キーワード:
カルチノイド腫瘍
,
Fluorouracil
,
Leucovorin
,
内視鏡法
,
リンパ腫-B細胞性
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
Gastrointestinal Stromal Tumor
,
小腸腫瘍
Keyword:
Carcinoid Tumor
,
Leucovorin
,
Fluorouracil
,
Endoscopy
,
Lymphoma, B-Cell
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Gastrointestinal Stromal Tumors
pp.1174-1178
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008061407
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小腸腫瘍のうち、小腸癌、悪性リンパ腫、gastrointestinal stromal tumor(GIST)、ならびにカルチノイドの診断と治療について概説した。いずれの腫瘍も、限局例であれば外科的切除が原則である。癌は予後不良であり、術後にfluorouracil(5-FU)とleukovorin(LV)を主体とした化学療法を行う。悪性リンパ腫は、病変の範囲、組織型と病期に応じて、CHOP療法またはR-CHOP療法などの化学療法を追加する。GISTでは、転移・再発例に対してimatinibを投与する。リンパ腫とGISTは胃原発例より予後不良である。カルチノイドは転移率が高いが、他の3腫瘍より予後良好である。各腫瘍に特徴的な肉眼所見を理解して、適切な画像診断を行うことが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007