発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007262348
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月経時に下血が認められ腸管子宮内膜症が疑われた2例を経験した。症例1は31歳であった。子宮内膜症の既往があった。月経前の下腹部痛と月経時の排便痛、下血で近医に腸管子宮内膜症を疑われ紹介受診した。注腸造影で上部直腸前壁に広範な陰影欠損と長軸の垂直方向に走行する襞の集中像を認めた。内視鏡で肛門から15~20cmの直腸に発赤を伴う粘膜不整像を認め、伸展不良で、発赤の強い小隆起性病変を認めた。症例2は51歳であった。子宮内膜症の既往があった。月経時の下腹部痛、下血で近医に腸管子宮内膜症を疑われ、低用量ピルで軽快したが、健診で便潜血陽性を指摘され受診した。注腸造影で直腸前壁とS状結腸前壁の伸展不良と広範な陰影欠損を認め、内視鏡で肛門から12cmに小隆起性病変の集簇と周囲粘膜の硬化性変化を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007