びまん性肺疾患 病態に基づいた最新治療
さまざまなびまん性肺疾患の今日的診療 びまん性汎細気管支炎の病態と治療
滝澤 始
1
1帝京大学医学部附属溝口病院 第四内科
キーワード:
Erythromycin
,
呼吸機能検査
,
細気管支炎
,
胸部CT
Keyword:
Bronchiolitis
,
Erythromycin
,
Respiratory Function Tests
pp.270-274
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121177
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びまん性汎細気管支炎(diffuse panbronchiolitis:DPB)は、かつてもっとも難治性かつ予後不良の慢性下気道疾患であった。erythromycinをはじめとする14員環系マクロライドの少量長期療法により、劇的に予後が改善された。北東アジアを中心にモンゴロイドに人種集積性があり、HLA-B54の近傍に疾患感受性遺伝子の存在が推定される。マクロライド療法の有効性の機構として、転写因子調節作用が注目されている。マクロライドの抗炎症作用は、嚢胞性線維症の治療に用いられるなど新たな臨床応用へと展開している。
©Nankodo Co., Ltd., 2007