発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006127514
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糖尿病は,遺伝因子と環境因子が複雑に絡み合う多因子疾患である.糖尿病に対する遺伝子の関わり方には,比較的直接に疾患の発症・進展と関与する単一遺伝子異常と,単独あるいは数種の塩基多型による転写・翻訳のわずかな異常の蓄積が糖尿病の発症・進展につながる多因子遺伝子の2種が存在する.本稿では前者の中から,ミトコンドリア,MODYおよびWolframの各遺伝子を,後者すなわち糖尿病感受性遺伝子の中から,カルパイン10やアディポネクチンなどをとりあげ概説する.糖尿病に関連する遺伝子の個人の差異が,薬剤に対する効果や副作用の差異と関連すると考えられ,オーダーメイド医療の実現のために,さらなる解析研究が待たれる
©Nankodo Co., Ltd., 2006