発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005251863
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劇症肝炎に対するアフェレーシス療法の目的は,急性肝不全の2大症候である意識障害と出血傾向を是正するための対症療法である.血漿交換は欠乏する凝固因子の補充やアルブミンと結合する毒性物質の除去に必要であるが,昏睡改善の点ではその効果に限界がある.患者を意識清明に保つためには,血漿交換に血液濾過透析を併用することが必要である.血液濾過透析は血流量を200ml/min以上に保ち,透析液を毎分500ml,置換液を1回の治療あたり20~40l(時間4~5l)用いることが望ましい.血液濾過透析に使用する膜はポリスルフォンなどを用いた透水性の高いhigh performance membraneが適している.肝炎の原因が持続する場合は,肝炎を鎮静化する治療が必須である
©Nankodo Co., Ltd., 2005