発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004219797
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47歳女.両側大腿部に出血斑が出現し,血液検査,骨髄穿刺検査で,著明な好酸球増多を認めた.意識清明,眼結膜に貧血黄疸は認めず,表在リンパ節を触知しなかったが,両側大腿部に広範なSchoenlein-Henoch様血斑を認めた.総Ig値は高値で,特異的抗体は弱陽性であった.骨髄血液細胞に明らかな形態学的異常は認めず,G-band法による染色体検索も46XXと正常女性核型を示し,染色体異常はなかった.好酸球増多症に起因する基礎疾患については,臨床症状・諸検査成績より不明で,特発性好酸球増多症(HES)と診断した.プレドニゾロン内服により末梢血好酸球数は速やかに減少し,凝血学的分子マーカーも正常化した.プレドニゾロン内服投与量を漸減,中止し退院したが両側大腿部に出血斑が出現したため,プレドニゾロン内服投与したところ,出血症状は改善した.1年7ヵ月後,白血球数が減少し汎血球減少症となった
©Nankodo Co., Ltd., 2004