発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002269079
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61歳男.全身倦怠感を主訴とした.1996年,血清総蛋白の増加を認め,多発性骨髄腫と診断されてmelphalan+prednisolone(MP)療法を開始した.治療開始後約1年間は,病状が安定していたが,その後標準的化学療法に抵抗性となった.そこで毎週pamidronate 45mgの単剤投与を開始し,投与2ヵ月目からIgAの減少,形質細胞比率の低下が認められ,約6ヵ月効果が持続して,抗腫瘍効果と考えられた.血清Ca値に変動はなく,Ca血症等の副作用は出現しなかった.投与8ヵ月後には,IgA値,形質細胞比の再増加傾向を認めた為,VAD(VCR+adriamycin+dexzmethasone),dexamethasone,インターフェロン,high dose CPM等の併用も行ってコントロール中である.経過中明らかな,腎,骨等の合併症は出現していない.Pamidronate 45mg/weekの投与法で効果がみられることを報告したのは本症例か最初である
©Nankodo Co., Ltd., 2002