発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002078844
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54歳男.歩行時にふらつきを自覚し,その後フォークリフトの運転操作がしにくくなり,精査目的で入院となった.頭部CT及びMRIで小脳半球の軽度萎縮を認め,脳血流シンチグラフィ(SPECT)では,小脳での血流が軽度低下していた.検査結果より甲状腺機能低下症による小脳失調と考えられた.喫煙によりふらつきが軽快するとの訴えから重心動揺計で喫煙前後の動揺面積を計測した結果,喫煙後で動揺が縮小していた.levothyroxine sodiumを2週間投与したところ,四肢,体幹失調及び構音障害が改善し,4ヵ月後には心動揺測定は投与前に比して動揺が縮小しており,喫煙前後でも同様の結果が得られた
©Nankodo Co., Ltd., 2001