発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2002071661
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皮膚GVHDの鑑別診断を述べ,"早発性GVHD"及び"急性GVHD致命説"の誤りと,シアトル診断基準の構造的欠陥を指摘した.1980年代前半のシクロスポリン導入以降,血栓性微小血管障害関連の虚血性障害がGVHD標的臓器に多少とも発生していたことを考慮すれば,この基準の限界はいっそう明らかである.更に,GVHDに関するシアトル臨床研究は,過去十数年間,虚血性臓器障害を除外しないまま行われたので,その成績には軽視できないバイアスが含まれている.このことを認識し,シアトルのミスリードが生んだ"急性GVHD臨床像"を克服することが移植成績向上の近道である
©Nankodo Co., Ltd., 2001