発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010089966
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非骨化性線維腫34例36骨を対象に、主訴、病的骨折の有無、腫瘍の部位、単純X線像の経時的変化を調査した。主訴は32例34骨が無症状で、1骨は病的骨折を、1骨は持続する疼痛を契機に発見された。腫瘍の部位は全て長管骨で、32骨は大腿骨または脛骨であった。また、骨幹端部発生が29骨、骨幹部発生が7骨であった。21骨の単純X線像を観察したところ、13骨に経時的変化を認め、内訳は腫瘍内部の硬化のみ2骨、腫瘍径の縮小のみ3骨、腫瘍内部の硬化と腫瘍径の縮小6骨、腫瘍径の増大のみ2骨であった。腫瘍径が縮小した9骨中2骨では経時的な腫瘍径の縮小と腫瘍内部の硬化を認め、いずれも初診後28ヵ月に腫瘍は消失した。経時的変化の無かった8骨は、初診年齢が16歳以上、経過観察期間が9ヵ月未満、腓骨発生のいずれかを満たしていた。経時的変化があった13骨は、初診年齢が16歳以下で、腫瘍の部位が大腿骨または脛骨であった。治療は30骨に経過観察を、6骨に手術を行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2009