発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006128134
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森らが開発した超音波を利用して関節軟骨の硬さ,粗さ,厚さを測定できる機器を用いて,10例10肩の肩関節軟骨の強度測定を行った.男性6例,女性4例であり,肩関節疾患の手術時平均47.1歳(17~77歳)であった.測定した硬さ,表面粗さ,厚さのデータをICRSの肉眼的軟骨変性分類と比較した.測定個数はICRSの分類ではgrade Oが43個,grade 1が3個,grade 2が3個,grade 4が10個であった.grade 0からgrade 2の硬さの平均値に有意差はなかったが,軟骨下骨が濾出したgrade 4に比べると3群とも有意に硬かった.又,関節鏡用プローブのみで測定した場合はgrade 0と2の間に有意差があり,0が硬かった.厚さはgrade 0,1,2の順に低下した.ブタの関節を用いて開発された機器によりヒトの肩関節軟骨の硬度や厚さの測定が可能であることが明らかとなった
©Nankodo Co., Ltd., 2006