発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004071669
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5歳女.上腕部に発生し,肩・肘関節に運動制限をきたしたCalcifying aponeurotic fibroma(CAF)の症例について報告した.左肘・肩関節の運動制限を主訴とし,左腋窩部に可動性のない腱様索状物を認め,可動域(ROM)は制限されていた.MRIにて横断像で左腋窩部および左肘関節内部にT1,T2強調画像で,低信号の腱様組織を認めた.3ヵ月の経過観察により,左肩関節のROMが減少してきたため,索状組織切除を目的として手術を行った.腫瘍組織は紡錘形の線維芽細胞様細胞で構成され,その中に島状石灰化像と軟骨分化像を認め,CAFと診断された.術後9ヵ月で,手術によって改善されたROMは維持され,腫瘍の再発を疑わせる所見はない
©Nankodo Co., Ltd., 2003