これだけは知っておきたい、整形外科的徒手検査法(第27回) 上肢-頸部、肩関節、腕部 Adson test

胸郭出口症候群は、腕神経叢、鎖骨下動･静脈の圧迫や牽引により、上肢のしびれや痛みを生じる疾患群である。Alfred Washington Adson(1887年～1951年)による"Adson test"は、1927年の『Annals of Surgery』1)に、臨床的に前斜角筋の影響を示すことのできる誘発法として報告された。胸郭出口症候群において、主病態が斜角筋異常にある前斜角筋症候群の診断上の徴候として有用とされる。