発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002055667
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健常者34例と五十肩31例を対象に,肩関節0°,60°,120°外転時の単純X線像を用いて,0~60°及び60~120°の間で肩甲骨が1°外転するごとに臼蓋上腕関節が何度外転するかを検討した.その結果,五十肩群の60-120上腕/肩甲比は1.9±0.4で,健常群の3.0±1.7に比べて有意に低値であった.次に五十肩群を筋力強化運動のみの15例(A群)と運動及びテーピングの16例(B群)に分け,治療効果を検討した.テーピングは,医療用テープに5号絹糸を巻き込み,肩甲骨内上角から上腕骨三角筋粗面へ2本,鎖骨前面から上腕骨三角筋粗面へ1本の計3本を貼付した.治療後4週で,治療前から60-120上腕/肩甲比が改善したのは,A群は8例のみであったが,B群では全例改善した.テーピング併用により治療成績向上を図れることが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2001