Acute care surgeryを学ぶ
Acute care surgeryとは
益子 邦洋
1
,
朽方 規喜
,
畑山 年之
,
佐藤 将彦
,
吉田 宗生
1東京都国民健康保険団体連合会南多摩病院 外科
キーワード:
医学会
,
救急医療サービス
,
外科学
,
死亡
,
創傷と損傷
,
医学生涯教育
,
現職教育
,
緊急手術
,
プレホスピタルケア
Keyword:
Death
,
Emergency Medical Services
,
Education, Medical, Continuing
,
Inservice Training
,
General Surgery
,
Societies, Medical
,
Wounds and Injuries
pp.1211-1216
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016142667
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Acute care surgery(ACS)とは,「trauma surgery」,「emergency general surgery」,「surgical critical care」を一体として扱う外科領域の名称である.この新たな概念は米国外傷外科学会によって提唱されたものであるが,今日では世界に広がりをみせている.わが国でACSが注目されるようになった背景には,防ぎえた外傷死亡の問題が深くかかわっている.プレホスピタルケアから搬送,さらには病院における外傷診療にいたるシステムの質向上の取り組みの結果,外傷外科医の重要性は増すことになった.しかしながら外傷外科医の立場は不安定で,その育成も困難であったことから,ACS研究会が立ちあげられ,その後,同研究会は日本ACS学会に名称変更した.わが国の医学教育の歴史や外傷診療の現状をふまえ,わが国の医療制度にも適合したかたちでACSの学問体系を確立させることが肝要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015