外科における先進医療と高度医療
悪性腫瘍に対する粒子線治療
村上 昌雄
1
,
小松 昇平
,
福本 巧
,
具 英成
,
菱川 良夫
1兵庫県立粒子線医療センター
キーワード:
肝臓腫瘍
,
骨腫瘍
,
前立腺腫瘍
,
頭頸部腫瘍
,
軟部組織腫瘍
,
肺腫瘍
,
頭蓋底腫瘍
,
重粒子線治療
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Head and Neck Neoplasms
,
Liver Neoplasms
,
Lung Neoplasms
,
Prostatic Neoplasms
,
Soft Tissue Neoplasms
,
Skull Base Neoplasms
,
Heavy Ion Radiotherapy
pp.587-593
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009200637
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X線より線量集中性がよく、生物学的効果も高いという特長をもつ陽子線または炭素イオン線を用いた粒子線治療は、1990年以後急速に普及しつつある。兵庫県立粒子線医療センターは両線種が使用可能な世界唯一の施設で、2001年開院以来2,500例を超える治療実績がある。前立腺癌、頭頸部腫瘍、肝癌、肺癌、骨軟部腫瘍が主な対象である。消化管に隣接する腫瘍は従来適応外であったが、スペーサー手術を行うことで適応拡大につながっている。今後、さらなる適応拡大とともに、保険診療化に向け、機器の小型化・低価格化・普及が課題となっている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009