養成施設卒業研究誌上コンペ
深呼吸が及ぼすリラックス効果の評価と定量化に関する研究
星野 尚之
1
,
鎌田 亜紀
,
海本 浩一
1大阪電気通信大学 医療福祉工学部医療福祉工学科
キーワード:
リラクゼーション
,
心電図
,
心拍数
,
アウトカム評価(保健医療)
,
深呼吸
Keyword:
Electrocardiography
,
Heart Rate
,
Relaxation
,
Outcome Assessment (Health Care)
pp.714-715
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
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- 文献概要
健常成人男性17名を対象に、心電図測定により深呼吸のリラックス効果を評価した。リラックス評価は客観的指標として心拍変動解析によるcoefficient of variation of R-R intervals(CVRR)、percent of normal to normal R-R intervals>50ms(pNN50)、root mean square successive difference(RMSSD)を、主観的評価にthe rating scale of emotion as defined in terms of relaxation(RE尺度)を用いた。1分間の深呼吸前後で、CVRRはそれぞれ平均5.37%、4.81%と有意差はなかったが、pNN50は24.56%、16.57%、RMSSDは47.00ms、36.08msと有意に低下し、副交感神経機能の抑制が示唆された。一方RE尺度は深呼吸前27.94、深呼吸後32.59と有意に上昇し、客観的評価との乖離を認めた。深呼吸前後のRE尺度の変化量△REは、△CVRRとの間にr=0.61の相関を認めたが、△pNN50や△RMSSDとは相関がなかった。
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