特集 自閉症の生物学
自閉症とシナプス
田中 慎二
1
,
岡部 繁男
1東京大学 大学院医学系研究科神経細胞生物学
キーワード:
Angelman症候群
,
Rett症候群
,
シナプス
,
結節性硬化症
,
疾患モデル(動物)
,
自閉症
,
スパイン(樹状突起)
,
遺伝子コピー数多型
,
SHANK2 Protein
,
Shank3 Protein
,
Neuroligin 3
Keyword:
Autistic Disorder
,
Disease Models, Animal
,
Synapses
,
Tuberous Sclerosis
,
Rett Syndrome
,
Angelman Syndrome
,
Dendritic Spines
,
DNA Copy Number Variations
,
Neuroligin 3
,
SHANK2 Protein, Human
,
SHANK3 Protein, Human
pp.466-471
発行日 2015年4月22日
Published Date 2015/4/22
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シナプスは神経細胞間の情報伝達を担う微小な構造である.近年,シナプスの異常が自閉スペクトラム症の基盤にあるという概念が広がっており,動物モデルを利用したシナプス,神経回路レベルでの詳細な解析が精力的に行われている.また,複数の自閉症モデルマウスを用いて,自閉症症状に特に重要なシナプス異常を同定しようとする試みも行われつつある.モデル動物を利用したシナプスレベルでの知見を基礎として,自閉症の発症メカニズム解明や治療法の確立に向けた研究が大きく進展することが期待される.
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