特集 胸部X線診断再入門 ─症例から学ぶ読影法─
12 肺胞性陰影と間質性陰影の特徴とは?
田中 伸幸
1
1山口宇部医療センター放射線科
キーワード:
マイコプラズマ肺炎
,
肺炎球菌肺炎
,
閉塞性細気管支炎
Keyword:
マイコプラズマ肺炎
,
肺炎球菌肺炎
,
閉塞性細気管支炎
pp.S112-S124
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000004452
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▶ 肺胞性陰影の基本型は,数mmから1~2cm大の辺縁が不明瞭で,隣り合った病変と融合傾向を示すacinar shadowであり,融合して浸潤影になると,内部にair bronchogramがみられる.
▶ 間質性陰影の中で広義間質の病変では,気管支壁の肥厚,肺血管影の腫大,末梢肺血管の顕在化がみられ,また,小葉間隔壁肥厚所見として,いわゆるKerley lineと呼ばれる数cmの線状影が観察される.構造改変の所見として,下肺野外側を主体に網状影,輪状影として,蜂窩肺がみられる.
▶ すりガラス影は,肺胞性,間質性,いずれの病態でもみられ,他の所見と併せて評価する必要がある.
Copyright © 2023, Gakken All rights reserved.