医療を支える医薬品添加剤 ─メリットとピットフォール─

はじめに

医薬品添加剤は，「医薬品の製剤化に際して使用される有効成分以外の物質であり，その目的は製剤の安定性を確保し，使用者の利便性を高めることである」と定義され，薬物の溶解性を高めたり，安定性を向上させたり，味を改善したりするなど，多くの役割を果たしています．一方で，医薬品添加剤によるアレルギー反応のリスクや医薬品-添加剤間での配合変化などに注意が必要です．ここでは，現在の医療を支える医薬品添加剤のメリットとピットフォールについて，事例を用いながら解説していきます．