特集 微量元素 みいつけた 生理作用・疾患・くすりと食品にクローズアップ!
場面別! 知っておきたい欠乏症とその予防・治療の方法⑤ 静脈栄養時
増本 幸二
1
1筑波大学医学医療系 小児外科
pp.357-361
発行日 2024年3月5日
Published Date 2024/3/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2024030014
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Key Points
静脈栄養(PN)管理では,微量元素のなかでも,特に亜鉛,銅,セレンに注意を払う必要がある.
亜鉛欠乏症はPN時でも生じやすい欠乏症であり,血清亜鉛値のモニタリングが必要である.
銅欠乏症は,PN時では好中球減少や貧血などに注意を払う必要がある.また,亜鉛製剤の服用がある場合には銅欠乏症の発生に気をつける.
PNが長期に及ぶ場合,セレン欠乏症が生じる危険性がある.血清セレン値のモニタリングを行い,低セレン血症を認めた場合,静脈投与用セレン製剤の投与を開始する.
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