特集 みるみるわかる 眼とくすり 点眼剤から,眼科の副作用をまとめました
1滴に込められた点眼剤のワザとヒミツ② 点眼剤は,どこへ行く?
池田 博昭
1
,
河野 清尊
2
1徳島文理大学香川薬学部 医療薬学講座
2米子工業高等専門学校 総合工学科
pp.1256-1260
発行日 2023年6月5日
Published Date 2023/6/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023070012
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Key Points
点眼瓶から滴下した薬液の全量は,これまでの点眼指導の方法(下眼瞼牽引法),つまり下眼瞼を指で引き結膜嚢を露出することで全量を結膜嚢に貯留できる.
結膜嚢に貯留している涙は7分で新たな涙に入れ替わる.つまり,点眼剤の結膜嚢内滞留時間は最大7分くらいとされる.
涙点から鼻涙管へ点眼剤が約1μL/分で流出する.β遮断作用をもつ点眼剤は,滴下直後に涙点,涙嚢部から鼻涙管部分を1~2分間圧迫し全身への影響を最小限にする.
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