特集 みるみるわかる 眼とくすり 点眼剤から,眼科の副作用をまとめました
1滴に込められた点眼剤のワザとヒミツ① 点眼剤は,どう吸収される?
長井 紀章
1
1近畿大学薬学部医療薬学科 製剤学研究室
pp.1251-1255
発行日 2023年6月5日
Published Date 2023/6/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023070011
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Key Points
角膜上皮は疎水性で,角膜実質は親水性である.このため適度な疎水性を有する薬物(logD≒3)が角膜透過に適している.
点眼剤の吸収には「角膜を介した吸収」「結膜を介した吸収」「鼻腔・咽頭粘膜を介した吸収」の3経路があり,「角膜を介した吸収」が主たる眼内移行経路である.
点眼後の眼後部への薬物移行には「眼周囲および後眼部強膜経路」「角膜および硝子体経路」「角膜およびぶどう膜-強膜経路」が考えられ,「角膜およびぶどう膜-強膜経路」が主たる経路である.
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