Japanese
English
報告
LDRで分娩した産婦の分娩環境に対する満足度と環境因子の重要度
Women Satisfaction: Patient's Perceptions of Delivery Environment in the Hospital Labor, Delivery and Recovery Room.
菅原 真紀
1
,
大槻 信乃
1
,
木村 かがり
1
,
加藤 美佳
1
Maki SUGAWARA
1
,
Shino OTSUKI
1
,
Kagari KIMURA
1
,
Mika KATO
1
1愛育病院
1Aiiku hospital
キーワード:
分娩
,
環境
,
LDR
,
満足度
,
産婦
Keyword:
分娩
,
環境
,
LDR
,
満足度
,
産婦
pp.58-68
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200125
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抄録
【目的】LDRで分娩した産婦を対象に、分娩環境に対する満足度と各環境因子の重要度を明らかにし、改善点を導き出すことを目的とした。
【対象と方法】LDRで分娩した産婦を対象にインターネットを活用した自記式質問紙調査を行い、103人から回答を得た。環境因子に関する独自の11項目を作成し、満足度と重要度を5段階で尋ね、両者を点数化して平均値を算出し、横軸を満足度、縦軸を重要度としたグラフ上にプロットした。同様に初経産別、麻酔分娩の有無別、立ち合いの有無別に分析した。
【結果】LDRの環境因子について、すべての項目で90%以上が満足またはやや満足、11項目中6項目で90%以上が重要またはやや重要と回答していた。満足度と重要度の平均値はすべての項目が共に高値であった。比較的満足度が低かった項目は、重要度が高い順に「部屋の温度の調整は適切だった」「点滴やモニターなどの身体につながっているチューブ、コード類は動きやすいように整理されていた」「室外の話し声や物音は気にならなかった」「モニターの音量は不快ではなかった」であり、立ち合いなしの結果と共通点がみられた。初産と麻酔分娩なしでは「モニターの音量は不快ではなかった」の重要度が低かった。
【結論】環境因子の満足度と重要度は共に高値であり、助産師は産婦が満足できる環境を想定して環境整備やケア提供ができていると推測された。LDRで分娩する産婦の分娩環境に対する満足度を高めるために改善の優先度が一番高いのは「部屋の温度調節」であり、立ち合いがない場合は産婦のニーズをより積極的に確認し改善していく必要があると考えられた。
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